猫井 登のパティスリー探訪~断面美ケーキを求めて~

第6回 バレンタインデー

バレンタインデーが迫ってきましたが、甘党男子の皆様はいかがお過ごしでしょうか?

バレンタインデーは、女性が男性にチョコレートを贈る日だから男性は、じっと待っているほかない・・・!?いえいえ、甘党男子がそんな消極姿勢では困ります!!

まずは、男子らしく、バレンタインデーとは、そもそもなんなのか?なぜ、女性が男性にチョコレートを贈るのか?その辺の分析から始めましょう。

そもそもバレンタインデーとは、
3世紀頃に実在したキリスト教の司教バレンティヌス(聖人バレンタイン)に由来します。当時のローマ皇帝クラウディウス2世は、若者が結婚して家族を持つと戦争に行くのを嫌がるため、結婚を禁じていました。

バレンティヌスは若者達に同情して、内緒で結婚させていましたが、そのことが皇帝の耳に入って怒りをかい、処刑されてしまいます。その処刑された日が2月14日だったのです。バレンティヌスは処刑の前日、ある女性に手紙を残したことから、ヨーロッパなどでは、手紙やカードを贈り合うのが一般的です。

バレンタインデーにチョコレートを贈ることは、イギリスのキャドバリー社が19世紀後半、贈答用の美しいチョコレートボックスを発売したことに始まると言われていますが、特に女性→男性という図式はありません。

ではなぜ日本では、女性→男性という図式が出来上がったのでしょうか?
日本でのバレンタインの始まりは、1958年にメリーチョコレートが行ったバレンタインセールだと言われています。

セールを行ったきっかけは当時学生だった原邦生氏(前社長)がパリ在住の大学の先輩から受け取った絵はがきにパリでは、2月14日に、男女がカードやチョコレートを贈り合う習慣があると書かれたことでした。早速、邦生氏は父親である創業社長の堅太郎氏に進言、セールを行ったのでした。

しかし、初年度は悲惨な結果に終わります。そこで翌年からは工夫を凝らし、チョコレートに名前を彫るサービスを行うと共に、「年に一度、女性から男性に愛の告白を」というキャッチコピーを打ち出したのです。
これが当時のウーマンリブが高まる風潮の中で女性週刊誌に採り上げられて、現在のような、女性から男性へチョコレートを贈るという図式が出来上がったのです。

つまり、バレンタインデーに、男性が「待ち」の姿勢でいなければならない理由は、全くないのです!!!!

素敵だなと思う女性には、どんどんお菓子を贈りましょう!下手な鉄砲も、数打ちゃ当たります(笑)

そこで、私が今年、注目したチョコレートをいくつかご紹介しましょう!


1,ベルナシオンの「パレドール」
フランスリヨン屈指のチョコレート店ですね。 特にパレドールは同店の看板商品として、根強い人気を誇っています。





注目のショコラティエのチョコレートを贈りたいという方はこちら!
2,ジャック・ジュナンの「ボンボンショコラ」です。
今、パリでもっとも注目されているショコラティエです。



ボンボンショコラじゃ、ありきたり過ぎるという方には・・
3、セバスチャン・ブイエの「マカリヨン・クール」はいかがでしょう?


マカロンにチョコレートがけした「マカリヨン」で話題を呼んだパティシエです。


もうちょっと、カジュアルにという方には、
4,コップナーの「ショコラトル・スティック」


これは、熱いミルクの中でくるくる混ぜるだけで、ショコラショーが 作れるという優れものです。


チョコレートを極めたいという方には・・
5,ドモーリのカカオ別チョコレート








チョコレートは避けたい、いう方には・・・
6,ジャック・ジュナンの「パート・ド・フリュイ」はいかがでしょうか?
単なるフルーツゼリーと侮るなかれ! フルーツのフレッシュな味わいがギュっと凝縮された素晴らしい味わいです。




7、アラブ首長国連邦のアルナスマの「ラクダのチョコレート」
ラクダの乳入りのチョコレートをお試しあれ!





さて・・・
どのチョコレートを贈るか決まりましたか?

皆様の健闘をお祈り致します!


プロフィール

猫井 登 (ねこい のぼる)

1960年、京都生まれ。
早稲田大学法学部卒業後、大手銀行に勤務。 退職後、服部栄養専門学校調理科で学び、調理免許取得。
ル・コルドン・ブルー代官山校にて、菓子ディプロム取得。フランスエコール・リッツ・エスコフィエ等で製菓を学ぶ。著書に「お菓子の由来物語」(幻冬舎ルネッサンス刊)がある。
お菓子の由来物語
お菓子に秘められた物語を明らかにした"由来事典"。
「ショートケーキ」や「チーズケーキ」などの定番商品から、「パリブレスト」「ババ」などの変り種まで、約140種を掲載。


バックナンバー
第10回「伊勢丹新宿店 サロン・デュ・ショコラ」
第9回「プランタン銀座」
第8回「アンティ・アンズ」
第7回「アンジェリーナ」
第6回「バレンタインデー」
第5回「クリスマス市」
第4回「ジャムの妖精」
第3回「モンブラン」
第2回「ドゥー パティスリーカフェ」
第1回「ロワゾー・ド・リヨン」