
「子供の頃、ケーキはめったに食べられるものではなかった」とアニキは言う。
誕生日やクリスマス、来客時や病気になった時にしか食べられない特別な物だった。
そういった特別感も、スイーツの魅力を高めたのかもしれない。
「俺、スイーツは子供の頃から好きなんです。
ばあちゃんやおふくろがホットケーキを作ってくれて、それを食べるのが楽しみでした。
あと、俺の子供の頃って今ほどスイーツの店がそんなになかったんですが、そんな町のケーキ屋さんの思い出の品といえばバナナボート。今考えれば、スポンジに生クリームをぬって、それでバナナを包んであるだけなんですけど、これが実にうまかった。このバナナボート、風邪をひいた時にしか買ってもらえない特別なものでして、体調悪いのに『バナナボート食える!』ってなんか楽しみでもあったんです。
うん、だからこの二つ、ホットケーキとバナナボートがスイーツ好きとなったとっかかりなんですかね」
初めて自身でスイーツを買ったのはいつ?
「17,18歳ぐらい、高校生の時です。友達なんかと喫茶店やファミレスに行く。で、そこでみんながコーヒ―を注文する中、俺はチョコレートパフェを注文するんです」
スイーツを注文することに気恥ずかしさはなかったのだろうか。
「全然! カッコ悪いな、とか恥ずかしいな、ってことは一切なかったです。『思う存分スイーツを食いたい!』って気持ちが先行してましたよ。
俺、『そんな顔して甘いもの好きなの?』ってよく言われるんです。でもね、別に顔や見てくれで物を食うわけではないんですから。甘党男子のみなさんも、もうガンガン食べてください! ...あ、病気にならない程度にね。
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シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル トスティーナ 抹茶葛ロールケーキ 「暑いなーって時には、ここの抹茶ロールが無性に食いたいくなる。 すごく爽やかで、夏場でもガンガン食べれるんです!」 |
仮にそういった気恥かしさを抱いて、スイーツが買いにくい、食べづらいと考えてる方はもったいない。お店入って、『あー、女性客多いな』と周囲の目を気にして買えない状況は、無駄! それで限定品のスイーツなんかを食い逃したら損です、損!
ですから気恥ずかしさをお持ちの方は、勇気を持って買ってほしいですね。そしたら、スイーツのよさが実感できますもん。周りの目は気にしないで、ショーケースの中だけ見ていればいいんです!
それに、最近は男性が入りやすい感じのスイーツ店が増えてきたから、全然問題ないでしょ。男性向きの店構えっていうか、例えばトシ・ヨロイヅカだったら白と黒が基調で、ライティングがビシッとしてるし、パティスリー1904の店内もとてもシックでカッコいい。スイーツ自体もかわいらしいというよりも、一つの芸術的な仕上がりになっているしね。そんな影響もあるのか、ちょっと前よりもスイーツ好きの男性が増えてきていると思うんだけどな、どうだろ?
まぁ、それでもどうしても恥ずかしいって方は、俺のこのガイド本を持っていってください。
そして『的場浩司がうまいと言ってるこのスイーツ、ください!』と言えばいいんです。その恥ずかしさ、俺が全部引き受けますから」

隠れ甘党男子に向けての後押しとして、アニキはそのように力強く言ってくれたあと、付け足してこうも言った。
「でもね、ファンシー系の店だったらそれはそれで、俺はその店を楽しんじゃうな。せっかくだから、ファンシーの国の住人になっちゃおうって感じ。
俺、若い頃に花屋で働いたこともあったからか、いまだに花を持って歩いたり、花をプレゼントすることにも抵抗がないんだよ。恥ずかしさには個人差があるけど、とにかく俺はね、絶対恥ずかしがらない!」

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