フランス・パリ「サロン・デュ・ショコラ」に初出展する事が決定したパティシエ 小山進。そのコンセプトとなる「DNA Kyoto 2011」に迫る。

 

以前、マクドナルド特集でもご紹介した、兵庫県三田市に1500坪の壮大なお菓子の王国「パティシエ エス コヤマ」をプロデュースするパティシエ 小山進。

その彼が、一年に一度開かれるチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」に、主催者であるシルヴィー・ドゥース氏から2年越しのオファーに応え、本場フランス・パリでの出展をすることが決定した。

 

小山進と言えば海外修行経験ゼロの和製パティシエとして知られているが、このような経歴の日本人パティシエが出展することは極めて稀なことで、彼が史上初となる。

今回のパリ サロン・デュ・ショコラのメインコンセプトは「パティスリー(洋菓子)」。パリのサロン・デュ・ショコラでは、毎年ボンボンショコラや板チョコなどのチョコレートのみが販売されているが、日本ではチョコレートのみならず、チョコレートを使った様々なお菓子が販売されている。このパリとは違った活気のある日本のサロン・デュ・ショコラの中で小山氏の商品を見たことをきっかけのひとつに、主催者のシルヴィー・ドゥース氏が「パティスリー(洋菓子)」というテーマを掲げることで、パリでもまた違った展開になるのではとの考えから今回のテーマが決まったそうだ。

このテーマを小山氏ならではの感性で解釈し、生み出した自身のテーマは“DNA Kyoto 2011”。京都に生まれ、本物の和の文化に育まれた小山氏が、自身の原点とも言える京都で体験してきた日本の食文化の真髄を2011の「サロン・デュ・ショコラ」で世界に発信する。

今回出品する作品は、8種のショコラ「DNA 京都」、「チョコレートバーガーファクトリー」、「テリーヌ ドゥ ショコラ ヘッコンダ」を含め5作品となる。

なんと甘党男子スタッフは、その世界デビュー前の貴重な作品を一足先に味わってしまったのだ!!

これより、この舌に記憶した確かな味を皆様にお伝えいたします!

 

●DNA 京都
大徳寺納豆の塩味が“とんち”のようなスパイスとして効いている「一休」、京番茶特有のスモーキーさが引き立つ「京番茶」、日本人らしいプラリネを作りたいという意図から生まれた「金胡麻のプラリネ」、四万十川で育った柚子を使用し、すっきりとした酸味と苦味が爽やかな「柚子」、カカオと醤油の融合が実現された「醤油」、米こうじ味噌の風味が塩キャラメルのような味わいを生み出す「味噌」、京都宇治産の一番茶摘み茶葉を使用し、鮮やかな緑色と旨みが凝縮された「抹茶」、黒七味がピリリと効いた「YABAI」の全8種。

このDNA 京都から「一休」、「YABAI」、「京番茶」の3種をいただくことに。

「一休」は、ガナッシュの上に大徳寺納豆をセットしてからカバーリングしているため、大納言納豆の塩味が舌の上で直接感じられる作りになっている。ひと口目を含んだ印象は、甘しょっぱい!塩味を感じた直後に甘さが追いかけてきて、口に含むごとに味わいが増すのだ。世界で唯一のキャラメリエアンリ・ルルー氏をも唸らせた日本風キャラメルブールサレが誕生した。

シルバーの稲妻のようなアクセントが目を引く「YABAI」は、黒七味とビターチョコレートが直接出会わないように、蜂蜜でフィルターを作っている。そのため、口に含んだ瞬間はビターチョコレートの芳醇な香り、次に蜂蜜のほんのりとした甘さが広がり、数秒後に黒七味のスパイシーな風味がピリッと追いかけてくる刺激的な風味展開となっている。パリでも「YABAI!」という表現が広まりそうな予感。

小山氏が子供の頃、チョコレートを頬張りながら番茶を流し込んでいたという思い出を一粒のショコラとして表現した「京番茶」。マダガスカル産カカオ豆のミルクチョコレートのアロマと酸味が京番茶の個性を更に引き出してくれる。チョコレートを燻したのでは?と錯覚してしまうほど、スモーキーな味わいが口の中で広がる逸品。

 

●チョコレートバーガーファクトリー
元々はクリスマスケーキのトッピングとして使用されていたお菓子を、ファンからのリクエストによりバレンタイン期の限定アイテムとして2011年より登場した「チョコレートバーガーファクトリー」。キャラメリゼしたヘーゼルナッツ入りのクリームを、バター風味豊かなサクサクのサブレと香ばしいカカオチュイールでサンド。さらに、その上からマイルドなミルクチョコレートをたっぷりかけてコーティング。カリッ、サクッ、ザクザクッと様々な歯ごたえが楽しく、チョコレート好きにはたまらない!

 

●テリーヌ ドゥ ショコラ ヘッコンダ
中央がぽっこり凹んだ愛嬌のある形とネーミングに心をくすぐられる「テリーヌドゥ ショコラ ヘッコンダ」。生チョコレートを口にしたような濃厚さと絡みつくような食感が印象的。この食感の素になっているのは、ベネズエラ産の薫り高き2種のカカオをブレンドしたヴァローナ社の「アラグアニ」というチョコレート。粉分を極力控え、低温でじっくりと焼き上げたテリーヌ・ショコラは、和菓子でいう羊羹のような感覚で、紅茶とのペアリングを愉しむのもオススメ。

 

そしてここからは、「パティシエ エス コヤマ」秋の新商品をご紹介。

●マカロン「オータム マリアージュ セレクション」
この秋の新譜たちはお互いの魅力を高め合う、素材同士の出会いがテーマ。
「キャラメルポワール」、「パッション&マロン」、「ライチ&ローズ」、「エピスオランジュ」、「じゃがいも&はちみつバター」、「パンプキンプリン」の想像力をかき立てる6種のラインナップとなっている。

今回はその中から3種を紹介。


洋なし×キャラメルという黄金の組み合わせの「キャラメルポワール」は、中に潜ませたラ・フランスの食感とキャラメルの風味、ホワイトチョコレートベースのガナッシュの三位一体が華麗な味わい。

「エピスオランジュ」は、スターアニスとバジルを漬け込んで香りをうつしたオレンジの果汁をベースに作ったガナッシュとジュレを鮮やかなマカロン生地でサンド。スパイスの効いた個性的な風味ながらやみつきになる新しいマカロン。

野菜をマカロンの素材として使用した「じゃがいも&はちみつバター」は、裏ごししたじゃがいもを練りこんだホワイトチョコのガナッシュと、ラベンダーはちみつ入りのバターが一体となり、口の中で融け合う魅惑の味わい。密かに効かせた塩コショウがアクセントに。北海道の青空の下でかぶりつく「じゃがバター」の美味しさをイメージしている。

 

さらにもう一つの目玉が、“母さんの味”をパティシエとして再現したいという思いから誕生した「M」。

 

●「M」
「おかん、おやつ何かある?」の問いかけに、さっと作って差し出されたアツアツのホットケーキをほおばった瞬間の何とも言えない幸福感をパティシエとして再現した素朴なお菓子。小山ロールのクリームをお月さまのように真ん丸な形に焼き上げた「M」は、常温でもっちりとした優しい食感。温めると中のバタークリームと砂糖が溶けて、まるでメープルシロップをかけたホットケーキのような味わいが楽しめるのだ。


パクッとほおばっちゃえ!

 

話題豊富な小山シェフからのさらにもう一つの大きなニュースが、2011年のチョコレート版ミシュランとも呼ばれる「クラブ・デ・クロッカードショコラ(CCC)」へのエントリーだ。

日本ではまだ聞き馴染みのないこの「クラブ・デ・クロッカードショコラ(略称CCC)」は、1981年に設立された約150名のチョコレート愛好家の会員により構成されたフランスで最も権威のあるショコラ愛好会。定期的に行われる試食会で、ショコラティエを評価し、「Les 100 meilleurs chocolatiers de France(フランスのショコラティエベスト100人)」をサロン・デュ・ショコラ パリの会場で発表する。また、この会は誰でも参加できる訳ではなく、クラブから直接の招待を受けて初めて参加することができる。

審査出品の結果と共に、日本のみならず世界で活躍する小山進氏からますます目が離せなくなりそうだ。

 

【サロン・デュ・ショコラとは】
1995年に始まって以来毎年10月にフランス・パリで開催されるチョコレートの祭典。世界中からショコラティエ、ショコラ好きが集まり、会場はショコラの甘い香りと熱気に包まれる。
また、日本、アメリカ(ニューヨーク)、中国(北京、上海)、ロシア(モスクワ)など世界各国でも独自に開催されるようになった。
17回目を迎える今回のテーマは
「パティスリー」。
開催期間:2011年10月20日〜10月24日
小山進氏のデモンストレーションは10月22日

 

【パティシエ エス コヤマ】
兵庫県三田市ゆりのき台5丁目32-1
http://www.es-koyama.com/


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